金融庁による貸金業法施行規則の一部を改正する内閣府令に基づき、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社がコロナで経済的な被害を受けた方向けの商品「応援融資」を4月2日に発表しました。
キャッシングしやすそうに見えますが、そんなに甘くない審査です。
プロミスの応援融資に申し込んだとある方の困惑
仕事柄、このような相談を受けました。
10万円ほど生活のために資金が欲しいことから、調べてみると三井住友銀行・大手消費者金融のプロミスでお馴染みのSMBCコンシューマーファイナンス株式会社が応援融資を行っていることを知ったようです。
この方はプロミスを利用していることから、早速申し込み。
10万円限度額で貸付後1年間(その後実質年率4.5%)は無利息、しかも契約後1年間は3ヶ月に1回の返済で可。
被害に遭われた方に向けた良心的な応援融資のようにみえ、大手消費者金融ならではのスピード融資を期待していたようですが、そこまで甘くなかったようです。
利用限度枠がないことから断られる
新規の方を対象しているだけではなく、プロミスを利用していた人も対象にしている応援融資。ここを頼りにこの方は申し込みをしました。
しかし利用限度枠が10万円に満たなかったことから、審査で落ちます。
利用限度枠を広げる融資ではないようです。
利用限度枠が空いている人はプロミスに相談を
新規契約以外は、利用限度枠が10万円程度空いている人が対象の融資。
プロミスを利用し対象の方は、キャッシングをする前に適用されるのかどうかをプロミスに一度相談することをおすすめします。そうでないと18%近くの金利を支払うことになるでしょう。
応援融資にある収入証明書の緩和についても拒否される
この方が不満に持っているのは、応援融資の特典としてある収入証明書の緩和がまったく適用されなかった点です。
貸金業法で定められているように、一定金額以上の貸付になると収入証明書が必要になりますが、今回のプロミスの応援融資はその緩和を行っています。
収入証明書類の提出が困難の場合に限り、「提出期間を6ヶ月まで」とプロミスの応援融資は定めています。
収入証明書類の提出が困難であり、提出までに6ヶ月の猶予があることからこの方はプロミス応援融資の相談をしたわけですが、食い下がっても前年の収入証明書類を提出するように求められ、諦めたようです。
SMBCの言い分も理解でき審査の範疇だと感じますが、それでもコロナで困っている人には味方になってくれない商品だと感じます。
どうすればいいのかと困っていましたので、貸付実績があるこちらをおすすめすることにしました。
困っている方は社会福祉協議会に緊急小口資金の相談を
10万円程度の金額を早急に求めていることから、素直に社会福祉協議会の緊急小口資金の貸付に頼ることをこの方におすすめしました。
私が紹介した緊急小口資金貸付で助けられた方の話では、この準備だけで融資されたようです。
- 直近の収入が減ったことを証明する給与明細
- 印鑑登録証明書と実印
- 振込先の銀行口座(通帳)
- 身分証明書(健康保険証等)
申し込みから土日を挟んで1週間ほどで振込されたようですので、大手消費者金融のようにスピード融資とはいきませんが、かなり審査が甘いことがわかります。
収入が減っていることを証明し、説明に実情を込めて、担当者に話すことを心掛けてください。
良心的な融資ですが、償還(返済)期限が設けられていることは忘れないでください。
自治体によって変わる振込までの期間と審査の手順
自治体によって、振込までの期間と審査の手順が異なっていることを社会福祉協議会の担当者から聞きました。
他の自治体ではさらに詳しい追加書類(事業内容を示す書類など)を求められることもあるようです。
安倍総理は「困っている人は緊急小口資金に頼るように」と発言していますので、ここは国として手順を統一し審査を行ってほしいと感じます。
まずは市区町村の社会福祉協議会に電話で相談を
自治体によって審査に必要な書類、そして振込までの期間(長くても2週間の人も)が異なります。
いろいろと話を聞くと、人口が多い市区町村になるほど必要な書類や振込までのスピードが変わってくる傾向があるようです。
まずお住まいの社会福祉協議会に電話で相談をして、必要な書類などを尋ねてください。その段階で簡易的なヒアリングを行い、面接の日時を決定している社会福祉協議会もありますので、まずは電話で尋ねたほうが良いです。
ちなみに収入減少の方には、ほぼ融資をしている実績があるとのこと。
コロナに便乗して応援融資などを宣伝し利潤が見え隠れする企業よりは、頼れる存在になるでしょう。
プロミスよりも劣るが早急な融資を受けられる緊急小口資金
ご紹介した方と境遇が似ている方は、消費者金融や銀行のコロナ関連応援融資に頼るよりも社会福祉協議会に頼ることをおすすめします。意外とスピード感をもって貸付を行っているのが緊急小口資金(自治体によって)。
銀行や大手消費者金融のやりとりで心を折るよりも、精神衛生上望ましい相談窓口です。
国も銀行などからの融資が円滑になるよう進めているようですが、SMBC傘下のプロミスからもわかるようにこのような実態があります。
困っている人に確実にお金を届ける手法が国民に浸透していないと感じる出来事でした。
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